500円玉貯金という言葉はご存じでしょうか?
豚さんの貯金箱に500円玉をひたすら貯金していくというものです。実は、結構むかし(昭和の時代)に流行っていました。
令和の時代でも、この500円玉貯金を毎日欠かさずに続けたとしたら、もしかしてお金持ちになれる。。。!?
という疑問にお答えしたいと思います。
これから貯蓄していこうと思っている方にとっては、どうなるのかが気になるかと思います。
今回、500円玉貯金をしたときの将来の貯蓄額と、その比較として、500円オルカン積立(投資信託)したときの資産額の2つを調べましたので、その結果をお伝えしたいと思います!
500円玉貯金を毎日貯金
1年のうち、平日は約240日あります。
平日に毎日500円玉を貯金していったら、どのくらい貯まるかを試算しました。
- 500円×240日
- 1年で12万円が貯まる
- 10年で120万円が貯まる
- 40年で480万円が貯まる
500円玉貯金では一年で12万円を貯蓄することができます。
また、10年間継続したら120万円、さらに人生の半分という40年間継続できたら480万円貯まります。
意外と貯金できるなと思った方は、下記点にご注意ください。
- 1世帯あたり貯蓄額の中央値1168万円(2022年の総務省データ)
- 40年後は物価が2倍になっている可能性がある
1世帯あたり貯蓄額の中央値1168万円
2022年の総務省データによると、日本の1世帯あたりの貯蓄額の平均値は1168万円でした。
つまり、毎日500円玉を40年間継続したとしても480万円であり、中央値の1168万円に届かないです。500円玉貯金ではお金持ちにはなれないことが分かると思います。
日本の1世帯あたりの貯蓄額や、その内訳については、下記の記事にまとめていますのでご確認ください。
40年後は物価が2倍!?
日本銀行の総裁は、長期的にゆるやかに2%の物価上昇を目指していくと公式見解が発表されています。
数値的に2%と聞くと、何とかなるかなと思う人もいるかもしれませんが、長期的にみると、実はかなり恐ろしいことになります。
例えば、40年後の物価はいまの2倍になります。計算式は、1.02^40となります。
信じられないと思われる方もおられるかと思います。これは本当に起こると思っておいた方が良いでしょう。
うどんを例にあげると、
1950年代は数十円
1980年代では100円
2000年代でも200円
2024年現在ではうどんは400円くらいしています。
実際に価格上昇は起こっていることが分かるかと思います。
つまり、せっかく40年間苦労して480万円を貯めたとしても、40年後の価値としては現在の240万円くらいになってしまいます。
(FPではこれを正味現在価値と言います)
せっかくの貯金しても、物価上昇によってお金の価値が下がってしまい、思ったよりお金が貯まっていないということが起こってしまいます。
500円オルカン積立だとどうなる?
日本で一番人気がある投資信託にオールカントリー(通称:オルカン)があります。
なぜ、オルカンが人気なのかというと、下記3つかと思います。
- オルカンは世界全体に投資(メインはアメリカ)
- 世界経済は緩やかに成長している
- 利回り実績がある(長期で年7%)
オルカンは、世界中の国の有名な企業に分散投資しています。つまり、オルカンを買えば、世界全体に投資することができ、世界の様々な通貨にも自動的に分散投資したことになります。世界経済はみんなが一生懸命働いていることもあり、ゆっくりと持続成長しています。つまり、長期ではプラスサムと考えることができ、投資したみんなが得をする可能性があることが予想できます。またオルカンの利回りは、約40年では7%程度、直近20年では約17%と驚異的な実績となっています。このような点から、オルカンは長期投資として人気のある投資信託となっています。
このオルカンを500円毎日積立した場合、将来にどのくらい資産額が増えるかを計算したら下記のようになります。
- 年あたりの積立額は12万円(500円×240日)
- 年利回り7%で計算
- 10年後で170万円の資産
- 40年後で2500万円の資産
1年あたりの積立額は12万円となります。
これは500円玉貯金した場合と同じです。
一方、500円オルカン積立が500円玉貯金と最も違うところは、利回り7%による複利の力を得られるところとなります。
10年後は、170万円の資産(120万円の元手)となります。
40年後は、2500万円の資産(480万円の元手)となります。
複利の力で、長期投資になればなるほど、資産増加は加速していきます。これは、雪だるまがある程度のサイズになってくると一気に大きくなることと似ているので、雪だるま式と例えられたりもします。
40年後でいうと元手の5倍の資産形成ができる可能性があります。
物価上昇影響を加味すると
先ほどお伝えしたように、年2%の物価上昇が継続した場合、40年後の物価はいまの約2倍になっている可能性があります。
これを加味した場合、
40年後の2500万円は、現在価値でいうと1250万円となります。
これは、1世帯当たりの中央値1168万円を超えることになります。
つまり、お金持ちの領域に少し踏み入れることができるのではないかと思います。
投資信託の注意点
こんなにうまくいくはずがない、投資は怖い、だまされているような気がする、と思う方もおられると思います。
この感覚は大事で、オルカンは世界中の企業を集めた投資信託なので、世界恐慌が起こったりした場合、株価の急落の危険もあります。つまり元本割れするリスクがあるということを理解しておくことが大事です。
このため、1点買いするのではなく、毎日、少しずつ積み立てることで、期間的な分散を行い、リスクを緩和することも手段のひとつです。これはドル平均コスト法と言われており、毎日500円積立することがそれにあたります。
私が示したグラフはあくまで計算上の線です。実際の株価は上がったり下がったりしながら、おおきなうねりを生じさせながら、長期でみたときにゆっくりと上がっているというのが正しいイメージです。
イメージで表すと下記の水色線となります。
オルカンも、実際に、過去の世界恐慌や、直近のコロナショックが発生したときに、株価は50~70%の価値になってしまっています。しかし、長い歴史を振り返ってみると、その後に株価はゆるやかに反転し、株価は数年後には元通りになっています。つまり、暴落に巻き込まれてしまった場合でも、狼狽せずに長期で保有し続けることが大事になるかと思います。
さいごに
このブログを通じて、少しでも投資について理解を深め、貯蓄額のアップや、うまく資産形成する方法について、有用な情報を提供していきたいと考えています。
また記事をアップデートしていきますので、ご一読いただけたら幸いです。
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