情報セキュリティマネ資格

情報セキュリティマネジメント試験とは?難易度やメリット5つを解説

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情報セキュリティマネジメントはどんな資格?何に役立つ?

そのような疑問にお答えするために、情報セキュリティマネジメント試験について情報を集約しました。

この記事で分かること
  • 情報セキュリティマネジメント試験とは?
  • 合格者数や難易度
  • メリット4つ
  • 23年4月からの試験変更点について
  • 勉強時間、勉強法

◆情報セキュリティマネジメント試験の勉強をこれからはじめる方に
合格までに必要な情報を下記の記事にまとめています。合わせてご覧ください。
》情報セキュリティマネジメント試験の合格に向けた完全マップ

情報セキュリティマネジメント試験とは

情報セキュリティマネジメント試験は、IT基礎全般、セキュリティ、法律の知識を備えていることを証明することができます。

ITが普及し拡大していくなかでITを悪用する事例も増えてきたこともあり、情報セキュリティや法律の重要性は高まってきています。

そのような背景もあり、情報セキュリティマネジメント試験は平成28年(2016年)に設立された国家資格となります。

難易度(偏差値)はレベル2

※IPA公式サイトより抜粋

情報セキュリティマネジメント試験の難易度はレベル2で、試験区分は「ITを利活用する者」となります。

同じ試験区分にはITパスポートがあり難易度はレベル1です。

このため、情報セキュリティマネジメント試験はITパスポートよりも難しく、IT基礎知識全般に加えて、セキュリティや法律の知識が必要となります。

その他の試験区分としては「情報処理技術者」があります。

「情報処理技術者」は、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験が該当します。これらの資格には、アルゴリズムやプログラミングの知識が必要となるため、ITエンジニアではない初心者には特に難しいです。

どのような方におすすめか

  • 業務で個人情報を取り扱う方
  • 業務で情報管理を担当する方
  • 外部委託先に対するセキュリティを確認する方

最近はどのような仕事においてもITを活用する機会が多いかと思います。

情報セキュリティや法律の基礎知識を持っておけば、未然に事故を防げたり、トラブル時には混乱せずに正しい対応を行うことができるので、多くの方におすすめです。

特に、業務で個人情報や情報管理を取り扱ったり、外部と仕事することが多い人は、取得しておくこと良いかと思います。

合格率、受験者数

  • 紙形式(2017~2019年) 合格率:50~60%
  • CBT(2020年以降) 合格率:約70%
  • 受験者数は毎年2~3万人

合格率は、紙形式の2017~2019年は50~60%でした。

2020年以降にCBT(Computer Based Testing)が採用されて、パソコンで試験を受けるようになってからは、合格率は70%程度となっています。

合格率が上がった理由は、CBTは試験日を自分の好きな日時に設定・変更できるので、勉強不足で受験するひとの割合が減ったためかと思います。

受験者数は、これまでは年2回開催で年間2~3万人程度でしたが、2023年4月以降は通年開催に変更となるので、受験者数はこれから変動する可能性があります。

※情報セキュリティマネジメント試験の「応募数、受験者数、合格率、年齢、学歴、勤務別」の統計情報は、公式サイトにて確認できます。
》「統計情報について」情報処理推進機構の公式サイト

メリットは5つ

何に役立つ?役立たない?

情報セキュリティマネジメント試験を取得することで得られるメリットは下記5つです。

  1. 情報セキュリティと法律に詳しくなれる
  2. 資格取得を推奨する企業がある(報奨金が出る場合も)
  3. 資格取得を推奨する高校や大学がある(奨学金が貰える場合も)
  4. 資格取得を推奨する自治体や官庁がある(採用で加点となる場合も)
  5. 上位のIT資格の勉強に繋がる

1. 情報セキュリティと法律に詳しくなれる

サイバー攻撃の手口はますます巧妙化し社会全体に大きな脅威をもたらしているので、情報セキュリティや法律に詳しい人材は企業において重宝されます。

情報セキュリティマネジメント試験を取得しておけば、IT基礎知識やセキュリティや法律について、一定以上の知識を持っていることを証明することができます。

(就職の決定打にはなりませんが、安心材料の1つとして認識される可能性はあります)

2. 企業の実績例

情報セキュリティマネジメント試験やその上位にあたる情報処理安全確保支援士試験は、企業のリスク管理に重要ですので、企業によっては取得を推奨されていたり、一時報奨金がでたりします。

実績例は下記となります。

・株式会社HDC
・株式会社小柳中央堂
・医療法人北裕会
・三和事務機販売株式会社
・株式会社高山
・株式会社ビー・エス・サイトー
・株式会社アイネット
・医療法人団誠仁会
・NTT都市開発ビルサービス株式会社
・カシオ計算機株式会社
・株式会社カントー
・共同印刷株式会社
・城北信用金庫
・ナカバヤシ株式会社
・株式会社ビューカード
・株式会社いとう
・株式会社サクラシーエス
・武田病院グループ
・株式会社ベンハウス
・中国電力株式会社
・株式会社マイティネット
・扇精光ソリューションズ株式会社

※詳細は情報処理推進機構の公式サイトにて確認できます。
》企業の活用事例「情報処理推進機構の公式サイト」

3. 高校、大学の実績例

高校、大学においてはIT教育に力を入れているところが多く、情報セキュリティ入門として取得を推奨しているところがあります。また奨学金や一時報酬が貰える高校や大学もあります。

実績例は下記となります。

・京都光華女子大学
・高知大学
・東京大学
・山梨学院大学
・横浜国立大学
・神戸電子専門学校
・埼玉県立狭山経済高等学校
・鳥取県立松江商業高等学校
・福井県立科学高等学校

※詳細は情報処理推進機構の公式サイトにて確認できます。
》高校、大学の活用事例「情報処理推進機構の公式サイト」

4. 自治体や官庁の実績例

警察官の採用で加点対象とされたり、自治体で受験料などの補助金が出る場合があります。

実績例は下記となります。

・兵庫県警察
・大分県
・糸魚川市
・行田市
・三重県コンピュータ業協同組合

※詳細は情報処理推進機構の公式サイトにて確認できます。
》自治体や官庁の活用事例「情報処理推進機構の公式サイト」

5. 上位のIT資格の勉強に繋がる

情報セキュリティマネジメント試験で勉強した知識は、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の勉強に繋がります。

・基本情報技術者試験について
》基本情報技術者試験とは?メリット5つを徹底解説【23年4月より試験に大きな変更あり】


・応用情報技術者試験について

応用情報技術者に合格すると得られるメリット
  • 給与up、昇進
  • 就職、転職で更に有利に
  • 中小企業診断士試験の第一次試験科目の一部免除
  • 弁理士試験の理工V(情報)が免除
  • 警察のサイバー犯罪捜査官及び情報処理区分の採用で加点
  • 厚生労働省のモノづくりマイスター事業の募集要項の1つ

試験概要(23年4月からの変更点)

2023年4月より試験日、試験時間、試験方式に大きな変更がありました。

試験は通年開催となり、午前午後試験は科目A,Bに名称が変わりました。

また科目A,Bは同日で同時間に受験となり、試験時間も科目A,B共通で120分、採点方法もIRT(後ほど解説)となりました。

以前の試験変更後
(2023年4月以降~)
試験日年2回通年開催
試験料金7500円7500円
試験名称午前試験(別日)
午後試験(別日)
科目A,B(同日)
試験時間午前:90分
午後:90分
科目A,B 120分
問題数午前:60問
午後:大設問3つ
合計60問
・科目A:48問
・科目B:12問
出題形式午前:4択式
午後:多肢問題
科目A:4択式
科目B:多肢問題
出題範囲午前:知識
午後:技能
科目A:知識
科目B:技能
採点方式固定点数/60点以上IRT方式(6割以上)

試験内容に変更がおおすぎる。

これから受けるのに不安・・・

試験日

以前までは年に春と秋の2回でしたが2023年4月より通年受験できるようになりました。

受験の翌日から30日を超えた日以降を受験日として指定できるので、年に最大10~11回、受験することができます。

試験名称

試験名称は、午前試験は科目Aに、午後試験は科目Bに名称が変更され、さらに同日・同時に受験可能となりました。

午前試験や午後試験は、紙方式のときの試験名称の名残だったので、科目A,Bは分かりやすい表現になったかと思います。

また、これまでは午前試験と午後試験とを別日に受験する必要がありましたが、科目A,Bは同日・同時に受験することができるので、1回の受験で済ませられるようになりました。

試験会場に行くのが1回で良くなったのはうれしい

試験時間

試験時間は科目A,B共通で120分に変更となりました。

問題数

問題数も科目A,Bの合計で60問となりました。

いままでは午前に60問、午後に大設問3つでしたが、科目A,Bの合計で60問と分かりやすくなりました。

また、60問の内訳は、48問が科目A、12問が科目Bからの出題となります。

出題形式

午前(科目A)は変更なしですが、午後(科目B)は長文読解がなくなり小問題に変更となりました。

以前は午後試験の長文読解はかなり難しかったですが、科目Bでは小問題での出題となったのでこれから受験する方にとっては良かったと思います。

出題範囲

出題範囲には特に大きな変更はありません。

とはいえ、情報セキュリティマネジメント試験は、シラバスが毎年改定されて出題範囲が少し変わるので注意が必要です。最新シラバス対策をしっかりとしておきましょう。

採点方式

いままでの採点は固定方式でしたが、今後はIRT方式に変更となります。

IRT方式とは、問題の難易度によって点数が変わる採点方式のことです。

いままでは、CBTで1人1人が異なる問題を解く際に、難易度によっては不公平が生じていましたが、IRT方式で難易度ごとに点数が補正されるため、より公平な試験に変更されています。

合格ラインは6割以上の正解が必要となり、ここは変更はないです。

勉強時間

IT初心者の方は200時間の勉強が推奨されています。

情報セキュリティマネジメント試験は、IT基礎全般に加えて、セキュリティや法律の知識が必要となるため、試験範囲はかなり広いです。

このため、IT初心者の方がいちから参考書などで勉強する場合は、200時間が必要になります。とはいえ、要点を抑えて効率よく勉強すれば、勉強時間は大幅に減らせるかと思います。

最短勉強法について

  1. 全体像を把握
  2. 過去問を解く
  3. 最新シラバス対策

1. 全体像を把握

情報セキュリティマネジメント試験の勉強は、まず全体像を把握しましょう。

200時間を勉強するのは大変なので、まずはUdemy動画で全体を効率よく学習するのがよいです。

動画は6時間で、1.5倍速で視聴すると約4時間でひととおりの勉強が完了します。基礎からきっちりと解説してくれるので、初心者の方も安心して勉強することができます。

Udemy
情報セキュリティマネジメント
試験合格講座

23年5月時点で、6810人が受講して評価は★4.3とかなり高いです。多くの方がこの動画で学習して満足していることが分かります。

Udemyについては、下記の記事に詳しく書いていますのでご覧ください。
》情報セキュリティマネジメントにUdemyはアリ?おすすめは?

Udemyはコスパがダントツでよいのでおすすめです。

2. 過去問を解く

過去問は自分の実力把握、問題形式に慣れるのに活用できます。

過去問道場サイト」が解説も詳しいのでおすすめです。

あまり古い問題を解いても、最新シラバスと出題箇所が違うところが多くなるので、直近6回分を解くのがおすすめです。

過去問道場サイトの有効な活用法については、下記の記事にまとめていますのでご覧ください。
》情報セキュリティマネジメント 過去問道場でのおすすめ独学勉強法!

3. 最新シラバス対策

情報セキュリティマネジメントは、毎年、試験出題範囲が変更されます。

このため、最新シラバス対策をしておかないと、試験本番ではじめてみる問題がでてきて点数が落ちてしまいます。最新シラバスからの出題は多いと1~2割を占めるかと思います。

参考書は毎年、改定版が発売されるので確実に最新シラバス対策を行うことができます。また情報量も多いので、辞書代わりにも使えて便利です。

参考書のおすすめは下記です。

・最新シラバスに対応
・情報量が多い
・イラストも多く分かりやすい
・専用アプリが使える
・口コミが良い

情報セキュリティマネジメントは、かなりの量の暗記が必要です。Udemy、過去問、参考書をうまく活用し、効率良く勉強しましょう。

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